random my note

半分気楽に半分まじめに(*´ω`)

「一千一秒物語」稲垣足穂

なんというか面白い。すっと読んですっと心に残る感じ。

 


天体嗜好症: 一千一秒物語 (河出文庫)

思ったこと

全体としては無限のような時間を過ごす星や月と、ある人間の淡い一瞬。

一つ一つの作品を見ると荒唐無稽のバカなヤツの話のように感じた。

また、メルヘンと儚さを同時に想起させ、単純な寓話ではなく、星や月などのキラキラした空気と小宇宙の無機質的乾いた空気を感じた。さらに唐突に数学や物理の用語が使われるのが、より味わい深い。

この本が書かれた戦時日本はどのような姿だったのかちょっと気になった。

 

ここ好き

 ・流星と格闘した話

しばらくたつとシューといって流星が頭の上を通り過ぎた。ねらいを定めてズドン!流星は弧を描いて月光に霞んでいる遠くのガラス屋根の上に落ちた

 

 

・ある夜倉庫のかげで聞いた話

「お月様が出ているね」

「あいつはブリキ製です」

「なに ブリキ製だって?」

「ええどうせ旦那 ニッケルメッキですよ」(自分が聞いたのはこれだけ)

 

 

・A PUZZLE

ーツキヨノバン二チョウチョウガトンボニナッタ

ーえ?

ートンボノハナカンダカイ

ーなんだって?

ーハナカミデサカナヲツッタカイ

ーなに なんだって?

ーワカラナイノガネウチダトサ

 

 

・黒猫のしっぽを切った話

ある晩 黒猫をつかまえて鋏でしっぽをパチン! と黄いろい煙になってしまった ぁ頭の上でキャッ! という声がした 窓を開けると 尾のないホーキ星が逃げて行くのが見えた

 

・自分を落としてしまった話

昨夜 メトロポリタンの前で飛び降りたはずみに 自分を落としてしまった 

ムーヴィのビラの前でタバコに火をつけたのもーー角を曲がってきた電車に飛び乗ったのもーー窓からキラキラした灯と群衆とを見たのもーー向かい側に腰かけていたレディの香水の匂いも みんなハッキリ頭に残っているのだが電車を飛び降りて気がつくと 自分がいなくなっていた

 

・友だちがお月様に変った話

ある夜 友だちと散歩しながら お月様の悪口を云った 友だちがだまっているので

「ねえ そう思わないか」

と云いながら横を向くと お月様であった

 

・A MOONSHINE

ではグッドナイト! おやすみなさい 今晩のあなたの夢はきっといつもと違うでしょう

 

 

 

 

この本を読み終えた後にtwitterにポエムを書き込みたくなってしまう。。。これはまずい。。。でもとってもいい本だと思いました。

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