※ただの私の意見です。このアニメについてもっと知りたいと思っている人はきっと、私より聡明な考えを持っています。あなたの考えをぜひ尊重してください。
私は虚構に過ぎないから。
まず
さらざんまいを見てみなさんはどう思いましたか?
私の場合、「イクニ監督やんけ。。おいおいまたやべえの来るのか??」
「やべえやつでしたw」(即落ち2コマ並感)わかってたけどw
これが令和アニメなんだよなあ....
ーー以下私の心情の変化ーー
スカイツリーち〇子やん!
尻子玉ってなんだよ。
カッパ普通にいて草。
急に歌うよ~~。
ちょ、主人公たち変人やんけw
アニキーーー!!!! (´;ω;`)ブワッ
マブーーーー!!!! (´;ω;。`)ブワッ
歌えーーーあの歌をおおおおーーーー
さらーーーーーーーーーーーー
レオーーーー!!!! (´;ω;。。`)ブワッ。。
つながり。
さらーーーーーーーーーーーー
欲望。
未来のために。
清々しいわぁ(きよきよしいわぁ)...いいアニメだった...
感情移入しちったよ。。
というのが私の率直な感想です。
けどけど、ただそれだけじゃないと思わせる演出の数々。すごく意味深に表現しているシーンが多いのである。
そんなわけで考察してゆく。
考察
さらっと、一番伝えたいことは
希望も絶望も命とともにある
喪失の痛みを抱えてもなお、欲望を繋ぐものだけが未来を手にできる
僕が選ぶんだ、僕は僕が選んだものを信じるよ
大切な人がいるから悲しくなったり、うれしくなったりするんだね
そうやって僕らはつながっているんだね
この世界はつながりにあふれている
血のつながり、町のつながり、思いのつながり
みんながつながっている世界
失ったものはもう戻らない
それがどうしたぁぁぁああああああああ!?!?!?
ここだろう。これはみんなが共感覚のように感じているとても率直なかっこいいメッセージだと思った。ただこれを伝えるだけでも今の社会は複雑化してしまったのかもしれない。
①まずは影響を受けているだろう作品
- 芥川龍之介「河童」
http://nanatoshi.com/book-report613/
- 村上春樹「かえるくん、東京を救う」
http://www.silverboy.com/silverboy/haruki58.htm
- 織姫と彦星(七夕伝説)
http://www.sci-museum.kita.osaka.jp/~kazu/tanabata/tanabata.html
- 稲垣足穂「A感覚とV感覚」
https://core.ac.uk/download/pdf/96972032.pdf
↑これらはアニメ中で、河童の国が出てきたり、ケッピがやたらとかえるに対して反応したり、最後のほうで、一稀の弟が「星の王子様とお姫様ー!!」と言っていて一年に一度会える愛の存在であったり、少年愛についても書かれているでたぶんそう。せっかくなので本の記事を載せておく。
追加でこの二人も重要かも?
- ユング
http://www.j-phyco.com/category1/entry5.html
- フロイト
http://www.lib.fukushima-u.ac.jp/repo/repository/fukuro/R000004588/19-190.pdf
②登場人物たちのつながりと欲望
- 矢逆一稀 →血のつながりのないつながりと笑いあえる友達のつながり
- 久慈悠 →血のつながりと笑いあえる友達のつながり
- 陣内燕太 →妄想を壊さないための友情以上のつながりと笑いあえる友達のつながり
- 阿久津真武 →伝えられないつながりと機械の心になってもレオと傍にいたいというつながり
- 新星玲央 →マブを支配したい、孤独になりたくないつながり
③世界観
主な構成ワールドは
- 現実世界
- 欲望フィールド(人の世の裏側)
- 精神世界
- カッパとカワウソの国
④重要かもしれない事項
- 尻子玉は人間の欲望エネルギーを蓄積する臓器
- 皿は生命の器でいつか失われる(諸行無常)
- カワウソは概念(虚構)であり、我々が上手く生きていくための手段としてカワウソが存在してしまっている
- 太鼓の三つ巴と主人公の3人とさらざんまい
- 雷門を通って尻子玉をとる。つまり雷門の北側の吉原(火災が多い歓楽街)のほうへ?
- 春河が最終的に愛を選んだ
⑤㋐について
- 浅草
- 阿吽像 ←宇宙の始まりと終わり。真実の追求、求道の心と智慧、涅槃
- 愛
- ぁなる(直球)
- アニメ
- I(私)
- 明日(あした)←未来
- 贖い(あがない)
⑥今回のモチーフとなっているかもしれない事件とピクトグラム
関東大〇災をモチーフにしている可能性が高い。六皿のシーンの塔と浅草の凌雲閣が非常に似ているわけである。
凌雲閣は関東大〇災に倒壊し、以降取り壊されることとなり、現在には存在しない。浅草であったことといえば、このことと東京大空〇かなと。隅田川を此岸と彼岸をつなぐ三途の川のような演出にしているのはこのことの死を表現したいかのように感じた。しかしながら、輪るピングドラムのような明らかに直接的に描かれてはいないので何とも言えない。ケッピが白と黒に分断されたのものここら辺と関係がある、右翼と左翼かもな…。どちらが悪いとかはなく単純に分断する必要があったのだろう…
また今回のピクトグラムは家族を棄てる(血のつながり)、過去の歴史に対して思考停止(町のつながり)、誰にも本音を言わない(思いのつながり)、このような無機質的人類と死者そのものかな?と感じた。
https://kusanomido.com/study/history/japan/shouwa/22402/
↑凌雲閣についての記事
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/daijinkanbou/sensai/situation/state/kanto_25.html
↑せっかくなので東京大空〇のこと書いてあるので載せます。
結論
世の中には不条理であふれていて、それに対して我々は無力にすぎないのかもしれない。それでもなお、つながりを再構築し、欲望は命だから棄ててはいけない。大切な何かを取り残さないように。もしかすると愛と欲望のどちらかを選ばなければならない時が来るかもしれない。どちらかを選んで円の外へ行くのかもしれない。円の外に出たら何が起きるかわからない。怖いかも。。。
だからつながりたい欲望をもて。
レオとマブで円を作ったように。
三人がさらざんまいとサッカーでつながったように。
自分の絶望を受け入れろ。
今現在、パソコンや携帯やスマートフォンやゲームなどを使った新たなコミュニティと社会生活におけるコミュニティをうまく区別していくことでなんとか社会枠組みを保っている。そして我々は漏洩と忘却を繰り返すこと(ループ)で、昭和、平成、を上手く生き延びてきた。このループこそラストのシーンのカッパの絶望ではないのか?ある人の絶望を我々は容易く見逃してきたのではないか?なかったことにしていないか?大人たちはまだこの状況を続けるのだろうか。ただひたすらに子供たちは闘い続ける。
思考をやめた人間に優しい後押しをアニメによって表現しているように感じた。未来をどうしていくかは我々の使命であり、選択しなければならない。
ーー追記ーー
主人公たちが自分の選択によって、辛い未来でもつながりを保ち続けるのがカッコいいと思った。そして最後のほうでレオマブはケッピに変わって「車夫」となって欲望フィールドと現実世界を繋ぐ役割をするようになったのかなと非常に嬉しい気持ちになった。世界を進むのかなまた自己犠牲ではなく、「欲望とつながり」というの中道の(陰陽ともいえる)テーマがすごいと思った。基本的に個人的には今までの作品よりハッピーエンドだと思った。
ここすき
一番好きな流れがed → opに移り変わるところ!!!
彼らはこれからの未来でも闘いが起きるかもしれないが、それでもつながりを頼りに立ち上がろうとするだろうなと思うととっても明るい気持ちになれる。
あとミュージカル風な感じがクセになる…そして恋愛観をぶっ壊してくれるような感じもいい…
-つながりたいけど、偽りたい-
-つながりたいけど、奪いたい-
-つながりたいけど、報われない-
-つながりたいけど、そばにいない-
-つながりたいけど、許されない-
-つながりたいから、諦めない-
-つながりたいけど、裏切りたい-
-つながりたいけど、もう会えない-
-つながりたいけど、伝わらない-
-つながりたいけど、つながれない-
-つながりたいから、さらざんまい-
非常に文学的に隠し味として表現されている感じが個人的に好き。いいアニメでした。あとなんで11話何だろうと思ったら、もしかしてサッカーと関係が...
masaka...sonnnawake...
欲望の河を渡ろう!
いざ 未来へーー。